嬉野の茶の実プロジェクトで試行錯誤の日々。小さな朝鮮から見えた可能性

みなさん。こんにちは。

今年度も10月より茶の実の収穫が始まりました。

3~5年先を見据えての茶畑整備や、茶実油を使った商品開発も進めています。
紆余曲折ありながらもプロジェクトは着実に進行中です。

今回は、課題に感じている中の一つ「茶の実の効率的な収穫」に焦点を当て、進捗を報告いたします。

1.茶の実収穫の現状

現在、茶の実の収穫方法は大きく二つに分けられます。

①地域の協力者からの買取

むかし美人の会の皆さんから収穫していただいた茶の実を買い取っています。
この方法は非常に助かっており、将来的には。こちらをメインとして収量を確保していきたいと考えています。

↑茶の実収穫で地域住民の方の協力

②プロジェクトメンバーによる収穫

協力者の皆さんの支援をいただきながらも、収量の確保には限界があるため、現状ではプロジェクトメンバーが収穫を行っています。その中で、人数も限りがある中で、今できる最善策は何か?を試行錯誤する日々です。さらに持続的なプロジェクトにするためには効率的に収穫する仕組みを作ることも並行して進めなければいけないと考えます。

↑耕作放棄された茶畑での茶の実収穫

2.頼もしい新メンバー合流

そこで、今年から頼もしい仲間として髙橋(たかはし)がプロジェクトに参加してくれました。彼とは約5年前、彼が学生の頃からのご縁で、インターンとして茶畑の整備に協力してもらったのが始まりです。茶の実プロジェクトが本格的に始まる直前からの関わりなので、感慨深いものがあります。大学卒業後、東京の大手企業で社会人経験を積んだ後、インターン当時に「戻ってくる」と言ってくれた言葉を実現させ、現在一緒にプロジェクトを進めています。

↑新メンバー:髙橋康平

3.作業効率アップのために…

そこで今年から茶畑の畝間にネットを敷き、自然の力を活かして茶の実がネットに落ちるようにし、それを回収して労力を軽減できるか試してみました。
(10月中旬にネットを設置し、11月中旬に回収)

↑ネット回収中
↑回収したネットから茶の実を集める
↑ネットに落ちた茶の実

耕作放棄地となった茶畑は荒れた状態で、通常の収穫は匍匐前進しながら茶の実を集める必要があり、非常に時間がかかります。ネットを敷く場合も、最初は匍匐前進しながらネットを敷く手間が発生しますが、収穫効率を考えると、ネットを敷いた場合と敷かない場合で、約2倍の差が出ることがわかりました。
しかし、この日は雨の翌日ということもあり、葉や枝が濡れ、作業効率も少し悪い印象を受けました。晴れの日とどう違うかも改めて行います。

※場所によってはネットに落ちている量にムラがあり、精度は低い状況です。

今回の結果を受け、これも常識に縛られず試行錯誤した賜物だと感じています。

茶の実プロジェクトが始まって約6年になりますが、「これだ!」という正解にはまだたどり着いていません。さまざまな情報が飛び交う中で、私たちなりの答えを少しずつ見つけていくしかないと思っています。茶の実の実り具合や収量は年々変化し、予測通りにいかないことも多々ありますが、私たちができることは「今できることをやる」ただそれだけです。つまり、試行錯誤を続け、見えない可能性に向き合うことです。

自分でも壮大で素晴らしい挑戦をしていると感じています。まだまだ先は長いですが、少しずつ視察や協力の声も増えてきました。茶実油の可能性はまだまだ広がっていくと思います。これからも試行錯誤の日々を重ねていきますので、このプロジェクトを応援していただけると嬉しいです。

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